2012年6月12日火曜日

戌の日参りとやらに行ってみた


つわりもなく、これといった実感がないまま、

あれよあれよという間にマタニティライフ6カ月目に突入。

このまま何事もなく人生の一大イベントが終わってしまうのもなんだか味気ないので、

「ひとつくらい記念に妊婦らしいことを」と、戌の日参りとやらに(1人で)行ってみた。



と言いつつ、ほんのちょっと前まで戌の日参りの存在なんぞ全然知らなかったんだけど。

日本には、12日に1度訪れる「戌の日」に安産祈願のお参りをする風習があるんだそうで。

たくさんの子どもを産んで、お産の軽い犬は安産の守り神なんだそうな。



そういえば、その昔、初めての出産で不安がるお母さんに、お気楽なばあちゃんが

「大丈夫、大丈夫。犬だって産めるんだから。だって、あんたは犬より賢いでしょ?」

と、分けの分からない理由をつけて励ましたと言っていたらしいけど。

犬が安産だなんて、へぇ~、知らなかったよ。



せっかく行くなら、思いっきりイベント感があるところがいいなぁ。

というわけで、お参り先は妊婦のメッカ・水天宮に決定~!



いやはや、水天宮前駅利用客のマタニティマーク装着率の高いことといったら。

さすが戌の日! さすが水天宮! 









マタニティグッズのカタログやオムツのサンプルを配布する業者の列が地上で待ち構える。

(ちょっとビビったけど、お祭りだと思ってもらいました笑)




それにしても平日だというのに、夫婦で来ている人が多くてびっくり!

きっとこういう人が、流行りのイクメンとやらになるんだろうなぁ……。

(我が家ではきっと考えられない……遠い目)






戌の日は激混みとウワサの水天宮。

さて、どんなもんかと階段を上ってみると……。

予想に違わぬ結構な混雑ぶり。








せっかくなので、安産祈願をしてもらうことに。

まずは受付で、所定の用紙に名前とざっくりとした住所を記入。







安産祈願は3000円。

オプションで、安産のお守り2000円、腹帯とお守りのセット4000円が付けられる。

なんだかテンションが上がってきて、
安産祈願+腹帯・お守りセット=計7000をお支払い。




腹帯とお守りはその場でもらえました!









受付が終わると、今度は書記と呼ばれる巫女さん?の元へ。

祈祷時に読み上げる妊婦の名前を、その場で紙にしたためてくれます。

失敗しちゃったらどうするんだろう、とじろじろ見るも、まぁ当然ながらそんなヘマをする人は誰一人おらず。



名札をゲットしたら今度は待機所のテントへ。

混雑する戌の日は、妊婦しか本殿に上がれないそう。
ということは、ここに座っているのは全員妊婦!

日本はこれでも少子化なのかぁ、としみじみ。

 

60人ほど集まったところで本殿へ。

祈祷が済んだ妊婦さんたちと入れ替わりで昇殿。

この前にも6070名ほどの妊婦さんがいたようで、続々と反対の出口から退出していくのが見えた。







いよいよお祈りがスタート。

なんだか難しい言葉をしゃべっているが、

妊婦の健康と赤ちゃんの健康をお祈りしてくれているようだ。

が、外の拝殿で参拝客がかき鳴らす鈴の音で緊張感がプツリ。


70名が4000円の祈祷を受けるとして1回28万。

それを15回繰り返して単純計算で1日420!? 

どひゃー!!

などと、不謹慎にも本日の水天宮の売り上げ計算……。

いかんいかん、無事に産まれてこなかったらどうする!


心を入れ替えてお祈りに復帰。

最後、妊婦約60名の名前が一気に読み上げられて祈祷は無事終了。

家族と一緒にお参りができる、無料の参拝の列はもっとすごいことに……。










大混雑だったけど、受付から祈祷までかかった時間は30分程度。

平日だったせいか、私の一大イベントはびっくりするぐらいさっくりと終わったのでした……。


帰り際、お決まりの人形焼を購入。

もったいなくて使えないでいたエシレバターをたっぷり付けてかぶりつきました★

美味、美味。

ごちそうさまでした。



(teamまめ/松井さおり)

2012年5月29日火曜日

スタンドバー潮:「基地の街」立川を知る

オジさんの話ってなんだか素直に聞けない時がある。
決めつけがちに言われると、自分の中のひねくれ心がうずいてしまうからだ。

その点、おじいさんはいい。
ましてや客あしらいのプロ、バーテンダーであれば尊敬の念すら抱いてしまう。
穏やかな口調、ゆっくりした動き、押しつけがましくない空気感。
何歳からなんて明確な定義があるわけじゃないけど、余裕が漂うもの。
“おじいさんバーテンダー”。
それはもう自分にとっては格好の興味と憩いの対象なのである。


本日向かったのはJR立川駅。一日平均乗車人数は15万人以上、いまや多摩区随一のマンモスタウンである。周辺には競輪場に場外馬券売り場があり、ギャンブルの街なんて呼ばれることもある。






でも「スタンドバー潮」に行けば、昭和20年の頃から約30年の間、ここがまぎれもなく基地の街だったことを伺い知ることができる。






飲食店が入るビルの階段を地下へと降りる。店の名を灯す看板の蛍光灯は古めかしくチラつき、防火扉のごときドアの重々しさに勇気を試されるだろう。




マスター・白根宗一さんは昭和2年生まれ、御年85歳になる現役のバーテンダーだ。立川飛行場を接収してできた米軍立川基地の将校クラブで働いたのちに、外国人専門のバーを開店した。今でも米兵が付けたニックネーム、「ジミー」の名でとおっている。







最盛期には150軒以上もあったという外人バーだが、残っているのはこちらだけ。
「昔の立川のことならジミーに聞けって大学にも言われるらしくって、ここんとこ学生さんがよく来るんだよ」。
無理はない。ジミーさんはいわば生き証人。
当時のことなど知らなくたって、ジミーさんの巧みな話術で、米兵たちが派手にお金を使い、街に横文字が溢れていたころの活気を思い浮かべることができる。




「長崎や横浜には船で外国文化が伝わってきたけど、立川には飛行機でアメリカの文化が一気に入ってきた。戦後の復興は立川から始まったといえるんじゃないかな」。
なるほどと頷ける話が次々に飛び出す。



さて、カクテルをお願いしましょう。
今日は3杯飲むこと、3杯目はマティーニを飲みたいことを伝えて
あとはジミーさんのチョイスにお任せに。
でてきたのは……  


 




フレッシュレモンジュースとジンをシェイクした、トム・コリンズ。 










ウィスキーをベースにレモンジュース、炭酸、
少々のガムシロでほのかな甘みをつけた、ウィスキーサワー。



「この間はお客さんに『こんなにバーテンダーとしゃべったのは初めて。しかも一回目の来店で』
なんて言われてね。他のバーテンダーはそうしゃべらないんだってね。
でもお客様は中がどうなってるのか、いくら取られるのか、どんな酒が出てくるのかもわからずに扉を開けてくださるんだから、まずはその緊張をほどかなくっちゃ」。

じーーーーーん。











そして3杯目はボンベイサファイアを使ったマティーニ。
とってもやわかな味がします。

いや、数々のクラシックカクテル、
味とかなんとか超越してますからっっっ!




今日、ここに来れてよかったなぁ~って、心から思う。
おじいさんバーテンダーにしか出せない味がある。
 

teamまめ/沼 由美子)
※店内の写真は許可を得て撮らせていただきました。




 

<スタンドバー潮>
立川市曙町2-13 
042-525-6869 
19~24時、日休
カクテルは1杯1000円がめやす。



2012年5月22日火曜日

むかし教科書で見た「登呂遺跡」ってなに?

大人になると、むかし学校で習った単語に再び出くわすことがあります。
特に、テレビ番組のなかや、街角の案内板に多い。
「たしか、教科書にのってたなぁ。これってなんだっけ?」
「これ」がわかれば、話をもっと具体的に楽しめるのに。そんなことが多々あります。

ちゃんと勉強しておけばよかった、と今更ながら思います。
子どもの頃は、なんとなく勉強「させられている」感覚でした。もしかしたら大人になった今のほうが、より前向きに、教科書の内容をおもしろがれるのかも?



というわけで、今回の旅の目的地は静岡県の登呂遺跡。日本史の教科書にものっている、弥生時代の集落・水田跡です。
同時代の遺跡としては、佐賀県の吉野ケ里遺跡のほうが有名ですが、むかしの私は「ガリ」より「トロ」という響きがお気に入りだったな、なんて。そんなどうでもいいことをいちばん強く覚えています。とほほ。

昭和の教科書では、「縄文時代は狩猟採取」「弥生時代は稲作」と線引きされていましたが、研究が進み、現在ではそれにも諸説あるようです。
登呂遺跡は弥生後期のもの。水田の畔は先を尖らせた板を両側に打ち込むことで補強され、排水用水路が確保されていました。


1952年、国はこの登呂遺跡を特別史跡に指定。
当時の建物、水田を復元し、歴史公園として開放しました。

これは竪穴住居地面を堀りくぼめた竪穴に柱を立て、屋根を支える構造です。土や萱で屋根を葺いた建物で、縄文~弥生時代に盛んに造られました。

竪穴住居には高床倉庫が隣接しています。こちらは縄文時代にはなかった建物で、弥生人は、このなかで稲やとうもろこし、小麦などを貯蓄しました。床が高くなっているのは、ネズミなどの害を防ぎ、風通しをよくするためです。

高床倉庫の支柱、足の付け根のようなところに、ネズミ返しなるものが取り付けられています。万が一、ネズミが上ってきても、ここで跳ね返されるというわけです。

「竪穴住居」
「高床倉庫」
「ネズミ返し」
どれも教科書では太字になっていて、かつてテストのために丸暗記した単語です。
今一度、この実感とともに、覚え直し。


弥生人はマイギリ式火起こし器で火を起こしたといいます。
この日、公園にはたくさんの小学生が集まり、指導員のもと火起こし体験をしていました。
(私も参加したかった!)


それにしても、復元とはいえ、実際の場所で目の当りにすると、遥か昔のことがほんの少し近しく感じられるようになります。ロマン!
夢中になって見学していたら、あっという間に時間が過ぎてしまいました。


なんだか小腹がすいたわ。となれば、登呂遺跡のすぐ脇にあるやまだいち 登呂もちの家』に立ち寄りましょう。静岡名物、つきたて、ふっくらの安倍川もちを食べながらホッとひといき。そうやって弥生時代に想いを馳せるなんて、最高です。

看板には、マイギリ式火起こし器のイラストが描き込まれています。かわいい!


ちなみに、登呂遺跡には博物館が併設されているほか、日本が世界に誇る図案家、染色家の芹沢銈介を記念した美術館や、芹沢が暮らした家がたっています。



まるっと一日楽しめる登呂遺跡。大人になった今だからこそ、子どものときとはまた違う角度から見えてくるものがあるのです!
今更、なんて言わずに。ぜひ今一度。

teamまめ/信藤舞子)

2012年5月15日火曜日

招き猫発祥の町、豪徳寺のユル~い祭り

5月13日(日)、私の住む町からほど近い豪徳寺で行われた「豪徳寺たまにゃん祭り」に行ってきました。

小田急線豪徳寺駅の改札を出るとまずこの像がお出迎え。






なんでも、豪徳寺の町の名前の由来となった、曹洞宗大溪山豪徳寺は招き猫発祥の地

それにちなんでこの町には「たまにゃん」というゆるキャラまでいるのです。


たまにゃん……?
全国的に有名なあの彦根のニャンコと名前が似ている、と疑問を抱く人は少なくないのではないでしょうか。

調べてみたら、こんなエピソードが。
「あるとき、彦根藩第二代藩主・井伊直孝が鷹狩りの帰りに夕立に見舞われた。
雨宿りの場所を探していると、和尚さんの飼いネコが門前で手招きをしているではありませんか。
そこでお寺の中に入り休憩していると、ついさきほど通った道に雷が落ちたという。
命拾いした直孝は感謝し、お寺の再建を約束。
これが縁で、豪徳寺は井伊家の菩提寺となった」

井伊家の赤いカブトをかぶった「ひこにゃん」は、実はこのネコがモデルなのだとか。
ネコの名前は「たま」と伝わることから、豪徳寺のキャラクターは「たまにゃん」と命名されました。
たまにゃんもこの豪徳寺から羽ばたいて、もっと有名になってほしいものです。


「豪徳寺たまにゃん祭り」は2008年から始まり、今年で5回目。
駅を出て南側にある豪徳寺商店街が会場です。
規模は小さいながらも、たくさんの人で賑わっていました。



商店街の模擬店をはじめ、フラダンスやライブなどのステージショー、ネコの写真ばかりを集めた写真展、東北のおいしいものがそろう復興支援マルシェ、スタンプラリー、フリマなどが行われていました。




早速、スタンプラリーに参加。
商店街じゅうの5カ所をめぐる設定なのだが、そのうち2カ所、「スタート」と「ゴール」はスタンプラリーの用紙を配布していたイベント本部で押してくれるのでラクラクです。

集めてゴールすると、特製の「たまにゃんせんべい」がプレゼント!

「娘と一緒に参加したいので1枚ください」と言うと、
「せんべいいっぱいあるから、2枚やっちゃいなよ」と実行委員会のおじさん。太っ腹!


そんなこんなで、たまにゃんせんべいを2枚ゲットです。
直径16センチほどの特大せんべいで、かわいい招き猫の焼き印が押されています。

さらに模擬店も安くてビックリ!
あるブースでは、生ビールがなんと1杯200円で振る舞われていました。
フードも、えびせん山盛りで100円、串にささった大判のさつま揚げが2つで300円、長~いソーセージも200円とどれも安い!
1000円札1枚あれば十分満腹でございます。
商売っ気よりも、「祭りを楽しんでほしい」という地元商店街の懐の深さを感じました。
来年もまた行こうと思います!


最後に、せっかくなので豪徳寺へ。
祭りの会場ではないのですが、訪れる人がちらほら。


正門をくぐると、本堂のほかに仏殿、三重塔、招福観音堂があります。
招福堂には招き猫の奉納所があり、大小さまざまな招き猫がぎっしりと並んでいました。



豪徳寺は緑が生い茂り、閑静で落ち着いた風情です。
今の季節の散策にぴったり。
招き猫のご利益にあやかりにぜひ訪れてみてください。
(teamまめ/香取麻衣子)


















2012年5月8日火曜日

希望の灯がキラッキラッ!

行ってきました、宮城は三陸・石巻

震災から一年余り経ち、少しづつではありますが、
あちらこちらで希望の灯が点り始めています。

そこで、今回はそんなを2つご紹介。
まずは石巻に4月7日、プレオープンしたいしのま★キッチン
石巻駅前に建つエスタ(石巻市役所)の1階、ゆったりとテーブル席が並んでいます。

ここは、石巻の市民をサポートする『ぐるぐる応援団』が運営。
石巻の人々が働けて、食事が楽しめて、ちび太たちからじいちゃんばぁちゃんまで、
みんなの憩いの場となるように、との思いで作られたとのこと。

早速、注文です。
日替わりランチは、あいにく売れ切れだったので、
まみちゃんラーメンをば。

これが、すっきり醤油味の嬉し懐かしい味でして、
麺もプリップリ。
赤白のナルトもポイントです。

きちんとていねいに作られた味がしました。






はい、完食です♪
この想いが伝わってか、
当日はたくさんの方々がみなさま笑顔でランチを頬張っておられました。

入り口では海産物や手づくりグッズも販売しています。

まだまだ11時~14時だけの開店ですが、
立ち寄れば、石巻の人たちの元気な姿に出会えますよ。


そしてもうひとつが、志津川の南三陸さんさん商店街



南三陸町の志津川は、壊滅的な被害を受けた場所のひとつです。
賑やかだった商店街の姿は、かつての町のなかに見つけられません。

でも!

仮設店舗で軒を連ね、少し内陸に入ったところに、2月25日にオープンしたんです。
太陽さんさん降り注ぐ空の下、南三陸の宝がざくざく見つかる場所です!


地元、志津川の事業者30店舗が一同に会して、復興の狼煙を上げました。

アツアツの揚げたてが並ぶんですけど、カリッとした衣の合間から、魚のすり身がふんわり。
上質な魚の濃い旨みがじゅわりとのぼります。
これは 生わかめ。


地元の人々はこれで「わかめしゃぶしゃぶ」したりするそうです。
大きな茎付きの生わかめが2本ほど、ごっそりと入ってるんですが、
これぐらいは、ペロリと平らげてしまうそうな。

ペロリ? わかめでしゃぶしゃぶ? と、思いませんか?

ところが!

これがむちゃくちゃ肉厚で、噛めばシコシコ。
海の香りがふんわりと鼻腔を押し広げるわけです。
ごはんのお供のつもりが、いきなり夕餉の主役に躍り出ました!

肉厚のわかめをさっと出汁にくぐらせて、美しい緑色に変身したら出来上がり。
麺つゆも便利とか。
初春限定だそうなので、来春を狙ってゲットしてみてください!


南三陸Tシャツ。粋なデザイン。 

他にも志津川のたこや、あわび、地場野菜、
さらには、
三陸の海の幸をてんこ盛りにした 南三陸キラキラ丼 なんてのもあって、
8月中旬まではウニをどどどーんと主役にしたウニバージョンも食べられます。

海がきらめく宮城沿岸部では、キラッキラの笑顔に出会えます!
(teamまめ/佐藤さゆり)