世間がやれフジロックだ、隅田川花火大会だと熱狂した去る7月28日、私は夫と娘を伴い、群馬県渋川市へと向かいました。
目的はこれ、「渋川へそ祭り」。
フジロックみたいにカッコイイわけでもなく、隅田川花火大会みたいにロマンティックでもない。
腹に大きな顔を描き、音頭に合わせて踊るへそ祭り。シュールながらも茶目っ気たっぷりで、いつの頃からか“死ぬまでに見たい光景”のひとつとなっていたのです。
舞台となる渋川市は、なんでも“日本のまんなか”らしく、中心部にあることを人間の体にたとえて「へそ祭り」が誕生したのだそうです。
本当かよ!? とツッコミたくなるのは私だけではないはず。
日本のまんなかとは大きく出たものです。
“群馬のまんなか”ぐらいなら納得できるのですが…。
しかも、腹に絵を描いて踊るって何を意味しているのでしょうか?
もうすぐ秋だから、五穀豊穣でも祈願しているのかしら?シュール過ぎて頭の中が疑問符だらけになってしまったので、祭りの事務局に電話で問い合わせてみました。
私「へそ祭りは五穀豊穣とか何かを祈願したものなのでしょうか?」
担当者「いや、特に意味などはありません。言っても腹踊りですからねぇ」私「……。あっあの、日本のまんなかって謳ってるけどそれって本当ですか?」
担当者「北海道と九州の先端にコンパスを当てると、ちょうど針の中心が渋川になるのです。沖縄は除くんですけどね。まぁ一応そういうわけです」
私「……(一応!?)」
と多少の疑惑は残りますが、、“日本のへそ”には一応根拠があり安心しました。
ちなみにその後の調べによると、へそ祭りはほかの地域にもありました。
北海道のへそ→富良野の「北海へそ祭り」
http://www.furano.ne.jp/hesomatsuri/
広島県のへそ→「どまんなか豊栄ヘソまつり」
http://ameblo.jp/toyosaka-heso/
板橋区のへそ→中板橋商店街の「なかいたへそ祭り」
http://www.nakaita.com/event/heso2012.html
板橋、強引すぎるぜ!
でもこんな祭りが各地で行われる日本って愉快な国ですね。
本題に戻ります。
夕方17時過ぎ、渋川駅に降り立ちました。
へそ踊りパレードが行われるのは17時~19時のたった2時間。
駅舎や駅前にはJR職員の手づくりと思われるかかし風の看板やおなじみの顔だし看板があり、気分を盛り上げてくれました。
早速、メインとなる駅前通りで待機。
するとやってきたのは、浴衣姿の踊り子さんたち。
あれ??
この人たち、脱いでいないけど!?
とぼやきつつしばし待っていると、突然お目当てのものが現れたのです。
「♪ 腹出せよいよい、へそ出せよいよい~」という陽気なメロディに乗って、右へ左へと跳ねています。
腹に描かれた顔は人によってさまざまで、ついつい腹を注視してしまいました。
なかにはアンパンマンや中日ドラゴンズのドアラ、群馬が誇るゆるキャラのぐんまちゃんなどもいましたよ。
しかもよくよく見ると、地元の銀行や病院などちょっとお堅い職業の団体が参加しているのです。
普段の姿からはとてもじゃないけど想像できませんね。
でも踊っているみなさんは、すごく楽しそうで生き生きとしていました。
実はフジロックぐらいカッコよくて、隅田川花火大会ぐらいロマンティックな祭りなのかもしれません。
毎年7月の第4土曜に開催されているそうなので、気になってしまった方はぜひ来年行ってみてください。
どうやら飛び入り参加もできるそうですよ。
最後に渋川駅のスタンプの図案にもへそ祭りが描かれていました。
伊香保温泉の石段街と並ぶんですもの、へそ祭りってやっぱりすごい!
(香取麻衣子/teamまめ)
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