(ただ要領が悪いだけという話もあるが・・・)
子どもたちに絵本は読んであげるが、なかなか自分の本を読むまでにはいたらない。
でも、本屋さんや図書館に行くのが好きだ。
本に囲まれるあの空間。
それだけで心が少しすっとする。
そんな私がずっと行ってみたいと憧れていた場所があった。
「東洋文庫ミュージアム」
駒込にある東洋学専門の図書館「東洋文庫」内に2011年にオープンしたミュージアムだ。
ものすご~く貴重な国宝や重要文化財にあたる書物の数々を展示している。
書物の内容は難しそうなのでさておき、それでも楽しめる空間が待ち受けているのだとか。
そのひとつが、2階へ続く階段を上ると現れる「モリソン書庫」だ。
2Fのモリソン書庫は圧巻! |
三方を、足元から天井までぎっしりと本が埋め尽くす。
その数なんと2万4000冊!!
なんでも、オーストラリア人ジャーナリスト・G.E.モリソンが蒐集した東洋に関するヨーロッパの書籍や絵画などのコレクションを、ちょうど100年前の1917年、東洋文庫の創設者・三菱財閥の岩崎久彌が一括購入(現在の価値で約70億円!)したのだそう。
案内板に「まるで本の森に迷い込んだかのような格別のひとときをご堪能ください」と書かれている通り、まさにそこは別世界。
これまでに見たことのない圧倒的な空間の虜になり、しばらくその場から離れることができなかった。書物には触れることはできないが、間近で見ることは可能。
内容はわからなくとも、貴重な書物が醸し出すオーラを十分に感じ取ることができる。
(写真撮影もフラッシュ撮影でなければOK!)
さらに、奥には「回顧の路」と呼ばれる廊下が続く。
スリル満点の「回顧の路」 |
こちらの廊下では、古代漢字のルーツである『甲骨卜辞片(こうこつぼくじへん)』や、世界最古の印刷物として知られる『百万塔陀羅尼(ひゃくまんとうだらに)』といった東洋文庫最古の所蔵品が展示されているそうで、展示物を傷めないために照明を極限まで落としている。
それゆえにとても暗いのだが、さらには床に奈落の底を連想させる「クレバス・エフェクト」という仕掛けが施されていて、スリル満点だ。
「クレバス・エフェクト」 実際の深さはたった10㎝らしいが、合わせ鏡と目の錯覚 によってずっと奥深くまで続いているように見える。 |
ちなみに、現在「ロマノフ王朝展」というという企画展が開催中(4月9日まで)。
ロマノフ王朝期に書かれた日本とロシアの交流に関する書物や資料などが展示されているのだが、歴史に詳しくない人でも楽しめるようにイラストなどで分かりやすく説明されていて、そこもまた好感をもった。
歴史の教科書で誰もが目にしたことがある フランスの漫画家・ビゴーの風刺画も |
1階には、ミュージアムショップや、小岩井農場がプロデュースするレストラン「オリエント・カフェ」、さらにはレストランへ続く道「知恵の小径」などもあり、こちらも見逃せない。
「知恵の小径」には名言がズラリ |
「人生に学び終わりなし 月日を無為に送るなかれ」(ナシ語・中国西南部) はい、肝に銘じます! |
非日常の空間に足を踏み入れて、個人的にはとてもリフレッシュしました~。
みなさまもぜひ!
【DATA】
東洋文庫ミュージアム
東京都文京区本駒込2-28-21
10:00〜19:00(入館は18:30まで)、火曜定休(火曜が祝日の場合、水曜休み)
一般900円
http://www.toyo-bunko.or.jp/
(teamまめ/香取麻衣子)
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