三鷹駅から北へ数分、
地域密着の三谷通りにある『無人古本屋 BOOLROAD』に
賑々しくチラシが貼られていた。
自転車を止めて近づいてよくみると
「吉祥寺ZINEフェスティバル」の案内ではないか。
ZINE好き、大好き。すごい企画!
BOOKROAD主宰のN氏は、『吉祥寺ブックマンション』も手掛けていて
本、いや「紙」にまつわる人たちのつながりを広げるべく
「ZINEフェスティバル」を発案したと聞く。
ZINEを作っている人にSNSで声をかけ、参加者を大募集、
なんと約80のZINE人がパルコ屋上に集結と相成った。
2021年3月27日(土)
記念すべき第1回ZINEフェス当日がやってきた。
風は強かったがまずまずの空模様。
パルコ屋上へはエレベーターで上がるのだが
乗り合わせた女子高校生2人の会話に耳ダンボ。
チラシを手に
「ねえ、これなんて読むの? ジーネ?」
「ジンって言ってたよ。もしかしたらマガジンのジンじゃない?」
「あ、そうか! マガジンか。おもしろそう」
1階で配っていたチラシに興味を持って、
暇だしちょっと行ってみようかなと思ったのかも。
屋上到着。入場料100円を払って、ZINEの世界へーーー。
とにかくまずはぐるっと1周してみよう。
発行人は餃子好き。餃子だらけの一冊。
短歌と写真でユニットを組んで制作。
コロナ禍の日々を綴った「消毒日記」。
「吉祥寺かるた」の作り手にお目にかかれた!
小学校6年生男子が描いた「I'm fish」。
外国人のトコさん?が描く和猫に惹かれる。
瓶ビールのラベルを追求し研究するZINE。即買い。
予告で一番気になっていた「かわいいワンカップ手帖」。
完売で買えず、余計ほしくなる。
屋上を闊歩していた「歩く本棚」さん。
「あちこちで出店する古書店ですが、どうせなら見せながら移動しようと
背負える棚作ってみました」。本日、お披露目。
これで電車乗るんだろうな。
手に取らずにはいられない「gitai」擬態。デザイン力、すごい。
他にも多種多彩なZINEがいっぱい。
途中、エレベーターで一緒だった女子高校生とすれ違い、
再び耳ダンボに。
「ねえねえ、めちゃおもしろいね」
「うん、来てよかったよね」
2.5周ほどして、目も心も頭もまわりすぎて、放心。
発想のやわらかさ、好きな1点を掘り下げ続ける力よ!
刺激をバンバン受けて、紙をザバザバとカバンに入れて
そろそろ行かなくちゃだが、後ろ髪を引かれる。
もっと発見があるに違いないと思うから。
退場前に、主宰のNさんを探して、感想と願いを伝えた。
「2回目があるといいな」
(2021.3.31 松井一恵)
追伸:今回のフェスで火がついて、ZINEのアジトが
もうすぐ吉祥寺に生まれるかもしれない!?