12月に入るとクリスマスよりもボロ市が待ち遠しくて、都心のきらびやかなイルミネーションなんかより通りにズラリと並ぶ雑多な店に胸が躍るのだ。
もともとは着物の繕いやわらじの補強のためにボロが盛んに売買されたために、「ボロ市」と呼ばれるようになったのだそう。
通称“ボロ市通り”には、着物以外にも骨董品や植木、日用雑貨、食品などの露店が700以上も並ぶのだ。古い骨董品などは見るだけでも十分楽しいのだが、買うとなると私には手も足も出ない。
でもボロ市に来たからには、やっぱり何か買いたい!
ということで、毎年私の目的は“いやげ”探し。
ノスタルジックで安いものを買うのが、自分流・ボロ市の楽しみ方なのだ。
何に使うかなどは二の次でよいのだ。
というわけで去る12月15日、開始時刻の朝9時から娘を連れて乗り込んでみた。
今回のいやげ探しの軍資金は2000円。
たかが2000円、されど2000円。
ここは宝島…と暗示をかけて根気よく探すのみ!
最近では、若い世代によるクラフトや工芸品などを売る店も増えていると耳にしたこともあるが、
“ボロ市”の由来となった古い着物を売る店や、
歳末市らしく、正月に餅つきをするときに必要な臼や杵を売る店、
べったら漬けをはじめ各種漬物を売る店なども健在で、
昔ながらの雰囲気はバッチリ残っている。
古い着物やはぎれを販売。 名前の由来となっているだけあって、 このテの店は人気あり。 |
毎年人気の漬物店
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古いラベル |
こけしとコマが山積み |
おじいちゃんの家にありそうな古時計。 これはちょっとほしいな |
江戸古銭も |
なかには「こんなもの、誰が買うの?」って思うのもある。
そういう商品を見つけるのもまた楽しい。
般若キーホルダー800円
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野球ペンダントにいたっては3500円! 誰かお買い上げしたかな? |
そしてボロ市は買い物だけではない。
食べ歩きも楽しめるのだ。
ボロ市グルメとして有名なのは「代官餅」。
ただしこちらは行列必至なので、ちび連れの今回はパス。
その代わりに、新名物?の「ボロ市だんご」を食べてみることにした。
1本100円。
小ぶりなだんごが5個ついている。
醤油味で、仕上げに海苔をまぶしている。
この海苔は着物の“ボロ”に見立てているのだとか。
焼きたてはモチモチでやわらかく、食欲をそそる醤油の香ばしさも手伝って、
2本をぺロリとたいらげた。
結局、私が2000円で買ったものは、
針山2個500円
おちょこに入った針山。こちらは今回のヒット |
「カ」「ト」「リ」のプレート(木製) 1個100円
自分の名前を探して購入。 けど、一体何に使おう? |
民芸品4つ(1つ100円だった)
こけし5人衆。意外と迫力あり |
みかんがモチーフのミニこけし(?)が入った民芸品。 ほのぼの系。 |
天狗。安定が悪い。 |
モチーフは何だか不明。 でも愛嬌ある顔立ちがかわいい。 |
そしてミニだるま2体(600円)……
なのですが、帰宅してからだるまさん達を探すも見当たらず、
どこかで紛失してしまったよう(泣)
どなたか心優しい人が拾って持ち帰ってくれればいいのだけど、
この寒空の中、まだどこかに落ちていたらと思うと心苦しい。
嗚呼、だるまさん、本当に申し訳ございませんでした。
ちなみにこちらは去年のボロ市で購入したダルマ |
先ほど紹介したボロ市だんご2本も食べて、きっかりポッキリ2000円。
無駄遣いといえばまさにその通りなんだけど、何に出合えるかわからないボロ市はやっぱり楽しい!
今年も満足っす。
ちなみに年明け、1月15日・16日にも、せたがやボロ市は開催されますよ。
15日には代官行列も行われます。
こちらの代官行列、世田谷区制80周年を記念して行われるもので、今季5年ぶりの開催だそう。
12月は見逃してしまったので、1月もまた行こうかな。
(teamまめ/香取麻衣子)