単なる通過点とするにはもったいないぐらいの魅力が駅にはあると思っている。
ホームにその土地の名物をかたどったオブジェなんかがどんと置かれた駅を見つけると「おっ!」と心が高まる。
ホームで足湯に浸かれる上諏訪駅、改札に出るまでに462段の階段を登らなければならない“もぐら駅”と呼ばれる土合駅など、日本列島にはユニークな駅がたくさんあるのだ。
国土地理協会の【緯度経度付き全国沿線・駅データベース】によると、平成30年4月現在、全国にある駅の数はなんと9227駅!
新駅が誕生する一方、採算の合わない路線の廃止が進み、全体的には駅数は減少傾向にあるように思えるけど、まだまだ日本には私の知らない駅がたくさんあるんだなと思い知らされる。
そんな日本の個性豊かな駅の中から、今回はこちらをご紹介。
一見、駅とは思えないオシャレな木造建築。
こちらは、静岡県浜松市にある天竜浜名湖鉄道の都田駅。
看板には“世界で一つのSlow Lifeが始まる駅”と書かれている。
木造駅舎の屋根のひさしには、憧れの北欧ブランド「マリメッコ」のファブリックが暖簾のようにお出迎え。
中に入ると、思わずわーっと声をあげてしまうほどの光景が。
壁一面に貼られたマリメッコなどの北欧デザインのファブリックパネルに、木製のオシャレなシャンデリア。
ここが駅舎であることを忘れてしまいそう。
ホームもこんな感じ。
ああ、素敵。うっとり。
ホームから見える景色もまた素敵なんです。
単線でローカル線の風情満点&緑に囲まれ癒され効果も抜群!!
こんな駅ならばのんびりとした気分で何時間でも電車が待てそう。
ちなみに、駅にはカフェも併設されている。
その名も「miyakoda駅Cafe」。
店内では、コーヒーと手作りクッキーがいただけるそう。
テラス席はホームに面していて、まさにトレインビューの特等席。
ちょうど電車も入線してきたのでパチリ。
と、ちょうどここでお店の方が出てきたので、少し話をお伺いすることができた。
都田駅は昭和15年(1940)に開業した、約70年以上も前の木造駅舎。
その駅舎を3年前、平成27年に地元の建設会社・都田建設がリノベーションし、古材と自社の店舗で扱っているマリメッコなどの北欧デザインのファブリックを使って駅舎とカフェを一体化し、生まれ変わったのだとか。
無人駅だった都田駅が平成27年にはグッドデザイン賞を受賞。
週末ともなると遠方から訪れる女性たちが跡を絶たないのだとか。
天竜浜名湖鉄道に乗って、北欧の世界観が広がる都田駅へ。
たまには都会の喧騒を離れて、駅目当ての旅をしてみるのもいかがでしょうか?
(teamまめ/香取 麻衣子)