まずは上野始発の高崎線に乗って高崎駅へ。
寝不足で少々ご機嫌ななめな娘たちもボックス席を占領できて、ちょっとうれしそう。
高崎駅からは上越線に乗り換えて、今回の目的地・土合駅を目指します。
まずは水上行きに乗り込み、特になんてことない景色がしばらく続きます。
し、しかし、乗り換えの水上駅が近づくと、急に景色が一変!
そして、水上駅に到着する頃には、一面の雪景色。
都会っ子の子どもたちも、そして私も、久しぶりに目にする雪に大興奮です。
さらに、長岡行きに乗り換えます。
ここからは群馬と新潟の国境を越えるトンネルゾーンが続きます。
トンネルの中に駅がある湯檜曽駅の次は、お目当ての土合駅に到着。
こちらの土合駅、何が有名かというと、下りホームから462段の階段を上らなければ改札までたどり着かない、日本一のもぐら駅なのです。
そうです。
改札はあのはるか遠くの光が差すところ。
まるで、芥川龍之介の『蜘蛛の糸』を彷彿とさせるような光景です。
よっしゃ、上るぞ! と最初は意気揚々と階段を駆け上がるも、100段も上らずにいっきにテンションは急降下。
しかし、そんな根性なしにも土合駅は優しいのです。
ちゃんとひと息つけるベンチが絶妙な間隔で置いてありますよ。
上って、休んで、上って、休んでを繰り返し、なんとか462段を上りました。
感無量です。
駅からの応援メッセージにも背中を押され、なんとか改札までたどりつくことができました。
しかし、ここは無人駅。
駅員も居なければ、キオスクもない。
あるのは、コールドドリンクが買える自動販売機のみ。
暖房もついていない駅の待合室で、次の下り列車が来るまでの約1時間40分を過ごします。
というわけで、暇つぶしに駅構内をレッツ探検!
まずは、上り列車が到着する地上のホームへ。
この雪深い景色!
これこそ、冬の青春18きっぷの醍醐味だと個人的には思うのです。
除雪車も見ることでできました。
さらに、改札の外もウロウロ。
駅舎は三角屋根のロッジ風で、どことなくノスタルジー。
「どあい」の文字がまたレトロでキュンとします。
1時間40分の待ち時間も、462段の階段を上り下りしたり、子どもたちと雪遊びをしたりしていたら、割とあっという間でした。
ちなみに、私が訪れた際は土合駅で降りる人は10人程度だったのですが(車で駅にやってくる人は結構いるようでした)、夏は谷川岳を訪れる多くの登山客が列をなしてあの地下ホームに降り立つので、これまた異様な光景に出合うことができますよ。
次は私も谷川岳に登るために、この駅に来たいなと思います。
(teamまめ/香取 麻衣子)