2013年5月11日土曜日

北三陸のご当地グルメ「まめぶ汁」を作ってみた ~北三陸じぇじぇじぇ旅 in 東京:後編~

前回、北三陸じぇじぇじぇ旅 in 東京で、結局食べられなかった「まめぶ汁」。

せっかく、まめぶを手にしたわけですから、
作ってみねばなんねぇべ。

これこれ、これが、ゲットしたまめぶ

 

団子のなかに、くるみと黒砂糖が同居したもので、一袋15個入り。
だいたい一人4~5個のまめぶが椀に入る算段でございます。

で、作り方見てみると、よよよ。まめぶさえあれば、簡単にできそうだぞ!

出汁は私流に昆布とカツオでとって、さぁ開始です。

①出汁にゴボウをどさっ
②ニンジンもどさっ
③しめじの代わりにマイタケどさっ
④カンピョウと焼き豆腐の代わりに、お揚げと揚げ豆腐をどさっ

そしたらいよいよ、まめぶの出番です!

あっさり完成。

まめぶを割ってみると、ちゃんとクルミが入ってます! 当たり前か。

いわての物産館で手に入れたウニ飯の素でご飯を炊き、
ちょいとおしゃれに三つ葉を散らしたら、これぞ、北三陸定食!


ウニ、もともとそんなに好物ではないのですが・・・、
ぷわ~~んと磯の風味と、ウニの甘みが香り立ち、ご飯をやさしく包んでいます。
よよよ、うめぇじゃねーか!

そしてまめぶ汁。
甘さとしょっぱさの緊急会議が・・・ららら?行われません。

まさかまさかの、最初っから友好状態。
いわゆる、けんちん汁(こま切りにしたので、新潟ののっぺ汁により近い)に、
団子を加えたバージョン。
野菜の甘さがお汁に染み出していて、まめぶの甘さに驚愕することもなく、粛々と、しみじみと、

うんめぇ~~~なぁ~~。のほほん。

って感じなんですわ、これが。
でも、これで「まめぶ汁」を知った気になってはいけません。

そもそも、「まめぶ汁」とは、岩手の山形村集落で食されてきた伝統の郷土料理。
山グルミと黒砂糖を入れた団子を、醤油で味付けした具だくさんの汁もので、
これを食べないとお正月が越せないものだったとか。

しかも、黒砂糖が入るようになったのは、戦後。
それまではクルミ入り団子が主流だったようで、
干しシメジで出汁をとり、豆味噌の上澄み(醤油の素)で味を調えていたそう。

出汁も違えば、味付けも違う。
つまり、自分でこさえたものは、まぎれもなく 「なんちゃってまめぶ汁」でしかない!

近い将来、ぜったい本場のまめぶ汁を食べにいくぜ!
と心に誓う、夕餉でございました。

(teamまめ/佐藤さゆり)

2013年5月8日水曜日

北三陸じぇじぇじぇ旅 in 東京

この春から、すっかり朝の連ドラ『あまちゃん』にはまっております。

岩手に行ったことはあるけれど、北三陸には未上陸のわたくし。
夏ばっぱの「うに丼」が食いたい!
そしてなにより、「まめぶ汁」ってなんだ? 
甘さとしょっぱさが緊急会議するんですと???

北三陸への思いは日増しに募るばかり。
せっかくのGW。
んじゃ、岩手に行くっぺよ、と思い立ったものの、新幹線も高速も、すんごい混雑との情報が。

いやいや、ヘコタレてはなんねぇー。東京にだってきっとある、岩手北三陸が!


こごだ、こごだ。
東銀座は、新装開店した歌舞伎座の前に鎮座しておられます。
いわての物産館。

まめぶ汁、ここにはあるっぺよ。ぜったいに。
そうふんで、早速、検分開始でごぜぇます。

日本三大鍾乳洞「龍泉洞」のミネラルウォーターや、コーヒー、ジュースが!
南部鉄器(たぶん)で作ったもの
北三陸の名物、その名も「海宝漬」
スズメ蜂ウォーター、ジュースコーナーに並ぶ。
攻める、南部鉄器

北鉄もお酒に!
遠野のカッパ酒
「ガッツな味覚」とか。食べずとも、わかるわかる!
 

いやはや、心が躍って躍って祭り状態へ突入です。

昭和なネーミングに胸ズキュン♪
職人技が光る南部鉄器のモダンセンスに胸ズキュン♪
高級感あふれるイカウィンナー(!)、南部杜氏が作る地酒のラインナップなどなど、
名品、迷品のめくるめく世界!
お目めはランランで、なぜか見知らぬお客さんとも話が弾んでしまいます。

そしてそして・・・・・・・、ついに見つけました!
これが、「まめぶ」だ!

「僕は内陸のほうなんで、同じ岩手でもこんなのがあるって知らなかったんですよ。
お恥ずかしながら、まだ食べたことがなくって」

スタッフのお兄ちゃんも知らなかった、正真正銘、北三陸の隠れたご当地グルメ、だったんですね。

その他、岩手が誇る小岩井牧場のソフトクリームや、ずんだ団子、ずんだおはぎもあって、
おやつまでごっそり買い込みやした。

さてさて、このまめぶ汁、とりあえず郷土料理の店で食べられないものだろうか?
サクサクっと検索してみると、ふふふ、有楽町に岩手の味処、発見です。
喜び勇んで向かうも、あらら? 怪しげな路地に迷い込んで不安が押し寄せてきます。



こんなところにあるわけ、ないよなぁ・・・と思ったのもつかの間。
赤提灯の灯りが暗がりの路地からきた目にキラキラ輝いて見えます。

 

ここに、楽園がありました。
しかも、岩手の味処は、東北6県のすべてが味わえる店となっていたようです!
とはいえ、今日は岩手しばりで参りますぞーーー。

お通しがまず、三陸わかめ! 
しこしこの歯ごたえで、噛むほどに磯の風味が広がります。
気分は北三陸、袖が浜!

物産館で見て気になってた「海宝漬」もありますなぁ~。
アワビ、イクラ、ホタテ、メカブがいっしょくたに漬けこまれたもので、まさに海の宝箱!

岩手の地ビール「ベアレン」は深みある旨味でおいしかったのですが、
たまらん味の応酬に、岩手の地酒にスイッチ!

被害絶大だった陸前高田の蔵元で、復興を果たした「酔仙」、
盛岡の蔵元で縁起かつぎにもってこいの「七福神」などが、もう絶妙絶妙。

おほほほ、幸せっす。
幸せすぎて、つい他の東北の味覚にも手が出てしまいました。

まめぶ汁が、ここで頂けなかったのは、言うまい言うまい。
ヒック。

(teamまめ/佐藤さゆり)