2018年12月11日火曜日

福島の里へ、へたれガンダムに会いにいく

世の中にガンダムファンは今もって多い。
私自身、小学生、中学生、高校生と、繰り返し再放送されていたガンダムに間に合うよう、学校から急ぎ戻っていたクチだ。

そんなある日、グーグルマップで見つけた「へたれガンダム」の文字。
ガンダムが、へたれ???
その事実を確認すべく、一路、グーグル先生の指示を仰ぎ、現場へと向かった。


のどかな里には、アミューズメントパークを案内する看板などない。
ただただ、稲刈りが終わったと田んぼ、集落と、里山が連なるだけだ。
そんなところに、忽然と姿を現したのが、ガンダムだ。
駐車場らしき空間と、畑の間に、ぽつねんと立っている。

そして、開口一番、出た言葉は
「ち、ち、ちいさいぞ!?」

ガンダムといえば、18mほどある巨大ロボだ。お台場とかにいたヤツは確かに大きかった。
しかし、このガンダムは「へたれ」なのだ。
さぁ、そのへたれっぷり、とくとご覧あれ。





どや!
では、次は細部をとくとご覧あれ。





なんという手作り感! 嬉しくなってしまうではないか!
ちなみに、大きさ比較としては、こちらを。


誰がどうして、ここにへたれガンダムを呼んだのか、聞き込み調査をしたくとも、知っていそうな人がいない! 
ミステリアスだ。

後ろ姿もなかなか、へたれっぷりが堂に入っている。



へたれガンダムはこの里の守り神なのだろうか。
目を光らせながら、こののどかな里をずっと見守り続けているのだ。

(佐藤さゆり/teamまめ)






2018年11月28日水曜日

大海原に抱かれた駅、JR常磐線の日立駅へ!

こんにちは、勝手に珍駅ハンターのかとりーぬです。

前回はアートなトイレで最高のひとときを過ごせる小湊鉄道の飯給駅、さらにその前は北欧ムードあふれる天竜浜名湖鉄道の都田駅を紹介しましたが、今回は珍駅シリーズ第3弾!

先日、ふらりと茨城に行くことがことがあり、この機会を逃すまいと立ち寄ったのが、雑誌などでもよく目にするJR常磐線の日立駅。

日立といえば「HITACHI」ブランドでおなじみ日立製作所の創業地としても有名ですが、日立駅は何が有名なのかというと、全面ガラス張りで近未来感を漂わせるような駅舎なんです。



この駅舎は、日立市出身の世界的建築家・妹島(せじま)和世さんがデザインを監修し、2011年4月に開業。
翌2012年にはグッドデザイン賞を受賞し、世界で最も美しいとされる駅舎のひとつなのです。

妹島和世さんは、建築界のノーベル賞といわれるプリツカー賞を受賞した経歴をもつすごい方だそうですよ。

ところで、駅構内に設けられたスツール、一体何の形でしょうか?
普通の駅によくあるベンチとは打って変わって、不思議なフォルムが目を引きます。
さすが有名建築家がデザイン監修を手掛けただけあって、細かいところまでアートにこだわっている印象を受けました。




 
そして、“世界で最も美しいとされる駅舎”のすごいところは、ご覧の通り、太平洋がどどーんと一望できます。
日が沈む直前に訪れたのですが、空が赤紫に染まって幻想的。
一枚の絵画を見ているようでした。






絶景以外にも目を引くのが、お店の前で名前を呼ばれるのを待つ人々。
駅構内にはオシャレなレストラン「シーバーズカフェ」があり、人気メニューのパンケーキをいただきながら、海に浮かんでいるような景色を楽しめるそうです。






今回は滞在時間があまりなかったのと、週末は行列必至のようで、大勢のお客さんが待っていたので泣く泣く断念。
しかし、次回はのんびりまったりとお茶をしてやるぞとリベンジを心に決めました(メラメラ)



そして個人的な見どころといえば、常磐線の線路が遠くまで延びているこの風景。




私にとっての常磐線は、娘を出産するまでよく青春18きっぷで北上していた思い出の路線。

常磐線で水戸駅まで行って、水戸駅から水郡線、磐越東線を乗り継ぎ、いわき駅からまた常磐線に乗って南下するというコースや、常磐線で仙台まで行って、帰りは東北本線で戻ってくるなんてコース(どちらも日帰り)で乗りまくり、度々お世話になりました。

この線路の先は、今なお東日本大震災の影響で不通区間(浪江~富岡間)があるのかと思うと、胸が締め付けられる思いです。
一日も早い復興を願います。




建築と絶景とカフェが楽しめる日立駅。
ぜひ冬の青春18きっぷ(使用期間:12月10日~2019年1月10日)で訪れてみては。

(teamまめ/かとりーぬこと、香取 麻衣子)


2018年11月14日水曜日

食べ物だけじゃないんだぜ! 福岡の水族館が本当にすごかった話




みなさま、こんにちは。こんばんは。まめの髙橋でございます。



いきなり私ごとで恐縮なんですが、ここ最近海洋生物にハマっておりまして。もともと食事も肉より魚派で、たこ焼き屋もやっていたわけで、きっと海の生物たちとは何かのご縁があるのだろうと。勝手に思っていたんですね。

そんなわけで先日、ちょいと福岡に行く用事があったもので、以前から行きたくてしょうがなかった「マリンワールド うみのなかみち」に行ってきたのです。もうね、福岡で色んなもの食べたけれど、そのあたりは割愛して水族館の話だけしますよ!



マリンワールドは、博多駅からJR鹿児島本線→JR香椎線を乗り継いで1時間ほど。志賀島の手前の「海ノ中道」駅から歩いて5分のところにあります。



その名の通り、「海の中道」という「砂州」の上にある水族館なんですね。「砂州」というのは、流水の影響で堆積した地形のことで、「天橋立」なんかが有名。周りは「国営海の中道海浜公園」が隣接、水族館以外はなにもなし! ヤシの木なんかも生えていて南国テイスト満載です。広々として気持ちいいっす。




私、建築物フェチでもありまして、ずっと前からこの水族館の造作が気になって仕方がありませんでした。見てくださいよ、この左右対称でギンギラギンにさりげないフォルム。真ん中が開いてサンダーバードとか飛び出して来そうではないですか。広大な土地にこの建物以外ないっちゅうのもオタク心をくすぐるポイントのひとつ。いや、たまらんっす。本当に。



館内1階と2階を貫くかたちで広がるパノラマ水槽は、実に80種以上の魚が回遊していて、100匹以上のサメやエイを見られます。上から差し込む光に照らされて、まるで絵画のよう。さらに、イワシは2万匹以上いるそうで、イワシの餌やりも「イワシタイフーン」という名前がつけられているんですよ。



どんなもんかと見てみると、これまた圧巻! 縦横無尽に水槽を泳ぎ回るイワシの群は煌びやかで芸術的です。



さらに、ショープールではアシカとイルカのショーが行われます。ここ、なにが面白いって、イルカショーに一匹クジラが混ざっているんです。流水系の身体でしなやかに泳ぎ飛び跳ねるイルカたちに対して、どこか鈍く、怠慢な動きをする「コビレゴンドウ」の「ユキちゃん」。ショーでは必ずオチ担当の、おいしい役どころを与えられています。嫌いじゃないな、そういうの。



しかし、最後は見事な大ジャンプでフィニッシュ! コビレゴンドウっていうのは体の大きさや生体的な特徴はイルカに近いのに、昔からの慣習でなぜかクジラとして扱われてるんですって。なるほど、それならこんなに飛べるのも納得。結局、このショーで名前を覚えるくらい印象が強かったのは、このユキちゃん。いい役どころだなあ、うらやましい。



髙橋が個人的にスキなのはクラゲのコーナー。クラゲは、それほどカメラの腕がなくてもキレイに撮れるんですよね。なんてありがたい方々。高橋のお気に入りはカブトクラゲ。このLEDっぽい光がかっこいいっすね。でも、これって体の側面にある細かいヒレが反射してるだけで発光はしてないんですと。よーく見てみると、すごく必死に動かしているのがわかります。なんだか涙ぐましい。また、彼らは毒は持っていないので触っても大丈夫……なのですが、少しでも刺激を受けると崩れて死んでしまうという儚い生物。なんでカブトって名前なんだろう。不思議だ……。



また、この時は「秋の特別展示 アニマルオールスターズ」を開催していました。陸、海、空の「スゴイやつら」をチームに分けて展示してるっちゅうざっくりしたコンセプトの企画。「チーム毒」「チーム擬態」「とにかくスゴい四天王」「甲殻類ファイブ」と、チーム名も雑なネーミングばかりで、どこか緩い。



とはいえ、展示は珍しい生物ばかりで高橋大興奮。中でも、海のボクサーと言われている「モンハナシャコ」が本当にかっこいい。こいつのパンチは、海洋生物の中で最速(そもそもパンチをするやつが少ない)で、その加速は二十二口径の拳銃に匹敵するそう。具志堅用高もびっくりだ。
さらに、色とりどりの目は、10万もの色を識別できるほか、電磁波までも視覚できるそうです。



日が暮れる頃には閉館時間。帰りは博多港までの連絡船で帰ります。振り返れば、夕やけをバックに美しいマリンワールド。いやー、満足度高かった!












2018年10月18日木曜日

雨女が行く、トロリーバス・ラストイヤー!



「STOP!リニア」「リニア絶対反対!」と叫びながら、ごめんなさい。
今回は、立山黒部アルペンルートの「トロリーバス」についてもちらり。
そう、電気で走るトロリーバスです。

1928年(昭和3年)に新花屋敷で開業したのを皮切りに、
戦前は京都や名古屋、戦後は東京や大阪などで公営営業。
全国あちこちでちょっとしたブームでした。
高度経済成長期を過ぎ、自動車増加で道路渋滞問題や地下鉄が整備されたりと、
都市部では横浜を最後に姿を消しました。
が、今も元気に走っているトロリーバスが、ここに!




「立山黒部アルペンルート」の一部「関電トンネル」と「立山トンネル」で運行中。
ガソリンではなく電気で走るので、排気ガスがトンネル内に充満することなく
自然にやさしいという売り文句。
トンネルを掘るときにどれだけの自然を破壊したんだ!と、突っ込みたくなります。
が、この視点にもごめんなさい!たくさんの矛盾の中で生きるわたくし……。
この先にあるお山へ行かねばならぬゆえ、今回2度目の利用となりました。

そこで知ったのが、
「関電トンネル」のトロリーバスが、今季11月30日を最後に引退するという事実。
来春からは電気バスが走ることになるという。
ラストイヤーということで盛り上がり中で、顔ハメならぬ「バスはめ」?場所があり、
思わず記念撮影を撮ってしまいました。ああ〜、恥ずかしい。ごめんなさい!




「立山黒部アルペンルート」は、長野県方面から上がると、扇沢を起点に4つの乗り物に乗ります。トロリーバス→ケーブル→ロープーウエイ→もう一つのトロリーバス。雨女のわたくし、大パノラマが楽しめるロープーウエイは大雨で視界なしでした。







乗り物も楽しめるけれど、宿泊する室堂は、実は温泉も楽しめる。前回宿泊してとても良かった山荘「雷鳥荘」に今回もお世話になる。
温泉も食事も、標高2500メートルのお山の上とは思えないほど、いや〜本当に立派です。

こちらにもインスタ用顔ハメがありまして。
顔はハメず、雨の中の取材メモをハメました。
メモの中身は、雨の中登ったお山で遭遇したライチョウの親子9羽のスケッチです。
雷鳥荘に泊まると、必ずライチョウに出会える!? (前回はクマに遭遇でしたが) 


「雷鳥荘」のくつろぎ感満載のラウンジ。
お山の本がたくさんあり、日本酒「立山」を飲みながらまったり過ごせます。

翌日も悪天候。風雨激しく、目的のお山を断念。
「山はいつでもここに。逃げないからね〜」と登山道で出会ったおじさんと苦笑い。
早々に「雷鳥荘」から徒歩10分の場所にある「みくりが池温泉」の湯船にザボ〜ン。



そして、風呂から出て、もう帰路につかねばという頃に、ようやく雨が止み、晴れ間が。
雨女の人生とは、そんなもんです。

扇沢へ戻る道中は、「大」ならぬ「やや」パノラマを楽しめました。

下の写真は、女々しく振り返って眺めているところ。
そして、帰る方向を眺めると、黒部ダムがキラキラ。






下界はすっかりいい天気。雨女、なかなか卒業できませぬ。
関電トンネルのトロリーバスの運行は11月30日まで。
そろそろ紅葉の大パノラマが期待できそう。

(teamまめ:雨女代表 松井一恵)


2018年10月2日火曜日

有綱が身を潜めていた洞窟!? 源三窟へいざ

那須塩原の温泉街にほど近い場所にある鍾乳洞、源三窟
ここは、今から約800年前、源義経の腹心の家来であった、源有綱が身を隠していたと
される隠れ岩屋なのだといいます。

源平合戦の壇ノ浦での戦いで勝利を収めた義経は、兄の頼朝から謀反の疑いをかけられて逃げていました。そのとき家来であった有綱が逃げ込んだのが、この鍾乳洞だというのです。

ちょっと険しい階段を昇っていくと、洞窟の入り口が見えてきます。
有綱と義経の関係を記した家系図です。こんな山奥にまで逃げ込んできたとは! 驚きです。
高台にある洞窟入り口から眺められる、山の景色もなかなか。   

入口には、洞窟の看板ネコ、茶々姫がいました♬ なんでも機嫌がよい時は、自ら先頭を切って洞窟内に入っていき、案内をしてくれるのだそう。看板ネコとして、テレビにも出たことがあるそうです。ネコ好きの我が家はこぞって茶々にカメラを向けたのですが、機嫌を損ねてしまったのでしょうか⤵
この日は案内してもらうことはできませんでした。残念。
長さは40mほどと、そう大きくありませんが、一歩入れば、やはり鍾乳洞。探検気分にしてくれます。入ってすぐには一休さん?風の小僧さんが、お出迎え。こういうキッチュな雰囲気もたまりません。
さて、この洞窟に隠れていた有綱は、密かに再び立ち上がる機会をうかがっていたといいますが、洞窟から流れ出た米のとぎ汁で居場所を発見され、自害したといいます。なんとも切ない話です。
洞窟内では、人形にて落人の生活ぶりが紹介されていたり、
この鍾乳洞が出来上がる過程を紹介しています。まだ暑い7月末に訪れたのですが、洞窟内は年中15~16℃くらい。ひんやりとして心地よいです。

我が家の坊主も、ちょっとしたインディ・ジョーンズ気分を味わっていました♪ 照明もついていて暗すぎず、長すぎず、小さな子どもと一緒でもOKな雰囲気。あっという間に探検終了~。本格的な洞窟マニアには少々物足りないかもしれませんが、歴史好きの人にも楽しめる、おすすめのスポットでした。



                       (teamまめ/前田真紀)