「天空にいちばん近い列車」のキャッチフレーズで、
夏に観光列車がデビューして話題にもなった小海線。
小淵沢駅と小諸駅間、全長78.9キロメートルを走る人気ローカル線だ。
山梨〜長野の県境、高い標高を走る姿の絵になることといったら!
清里から野辺山の標高は、JRの路線で第1位の1375メートル。
第1位だけでなく、以下5位までぜ〜んぶ小海線で、
始発駅の小渕沢だって800メートル超えで、高尾山よりもずっと高い。
車中では、隣の彼氏(あるいは彼女)とおしゃべりしている暇はありゃせん。
とにかく右左、車窓からの風景をゆっくりと、な〜んも考えずに眺めるのがいい。
今回目指すは、3駅めの甲斐大泉駅。
駅から徒歩20分ほどの高台の小さな牧場が目的地だ。
別荘や、別荘族のためのカフェを横目に、ずんずん高台へ。
しーんと空気が冷たくなるが、歩くほどにポカポカに。
汗ばんできた頃に、パーンと視界が広がったかと思ったら、そこが牧場。
振り返ると、富士山が「おつかれさん、よう来たね」と微笑んでた。
牧場を突っ切って、迷わず牧場のオーナーが営むカフェへ。
窓からの眺めは、干し柿、その向こうに富士山。
さて、ここからがいよいよ本題だ。
朝一番のあずさに乗り込み、天空にいちばん近い小海線にゆられ、
甲斐大泉のここまで来た目的は、、、
これ!
このプリンを食べたかったのだ。
牧場のお母さんのレシピで作る、ごくごく普通のプリン。
しっかりかたくて、カラメルがちょうどよくて、少し大きくて、ぷりんぷりん。
「これよこれ、これが好きだ」となんども心の中で呟きつつ味わう。
永遠に続いて欲しいプリンの時間はあっという間に過ぎていく。
プリンに会えた喜びを祝福するかのように愛くるしいお尻をふってくれた。
訪ねた日の翌週には長い長い冬季休業となったカフェ。
また来シーズン!
(team まめ 松井一恵)
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