カップを手がけていらした、陶芸作家の小沼寛さんのアトリエ兼ご自宅に
おじゃまさせてもらいました。
小沼さんは盆栽家である加藤文子さんと那須に居を構えていらっしゃいます。
作品を購入することもできるアトリエ兼ご自宅は、那須街道を右に入った、
私の美術館の裏手ぐらいにあります。
偶然、出くわすことはなさそうな正直辺鄙な場所にありますね。
アトリエの前には、人の鼻?と思しきオブジェが、つらつら並んでおります。
ちょっと怪しい感じです^^
小沼さんは、北海道の小樽ご出身。
奥様の加藤文子さんと大宮に住んでいらっしゃいましたが、立ち退きを気に、自然豊かな那須に居を構えることになったといいます。
那須を気に入った理由は、陶芸の作品づくりで半年ほどいらっしゃったことがあるフィンランドに似ていたからとのこと。
小沼さんご自身のHPのタイトル「あうりんこ」はフィンランド語で太陽を意味するそうです。
小沼さんのアトリエです。
薪ストーブは震災のとき、薪が飛び出したりして、危なかったそうですが、アトリエの中を柔らかい炎で暖めてくれていました。
現在製作中のものとともに、ステキな作品が並んでいます。
骨のようにもみえる作品を「これはなにを表しているのですか?」と尋ねると、「なんでしょうね~、自分でもどうしてつくったかわからないですね」とお茶目な答えを返してくださいました^^
小沼さんの作品は、すべてろくろを使わず、手びねりのみで作り上げていきます。
かなり大きな作品も手びねりのみで作られているというので、驚きました。
繊細かつやわらかいフォルムは、だからこそなのかもしれません。
金属を多用するのも、小沼作品の特徴です。
作品によって銀をかぶせたもの、金をかぶせたもの、金や銀、銅などを重ね合わせて造ったものなどがあり、それぞれ複雑な質感や色合いを生み出しています。
小沼さん曰く、「フィンランドで陶芸をやっていて気持ちが自由になれたんです。なんでもいいんだって思えたんですよね」。
確かに、陶芸=茶碗、皿という枠に収まらない、オブジェのような作品ばかりです。
「ほとんど人は来ない」と謙遜気味におっしゃられていましたが、おうちそのものも
もんのすごくステキでした。
この太陽こと「あうりんこ」のモチーフ作品ももちろん小沼さんの作品です。
庭やお住まいのそこかしこに作品が潜んでいて、きょろきょろしてしまいます^^
「昔から有機的なものをつくりたいと心掛けていた」とのこと。
これは魂をイメージしたというオブジェ。
本当にステキなご夫婦でした。お邪魔させていただき、ありがとうございました!
暖かくなってきたら、盆栽家でいらっしゃる奥様加藤さんのご紹介をさせてもらいたいと思います。
小沼さんの作品は、東京新宿のギャラリー玄海でも購入できます。
(teamまめ 前田真紀)
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