2017年9月12日火曜日

名古屋の迷峰「喫茶マウンテン」登頂に挑む!

喫茶マウンテンという店をご存知だろうか?
名古屋では、追随を許さぬ、唯一無二の奇峰として、つとに有名だ。
名古屋人ですら、その名を聞けば、恐れをなす。
かくいう私も、登頂への一歩を踏み出せずにいた腑抜けもんだ。

「デカ盛りだった記憶しかないな」
「行ったことは行ったけど、完全に記憶がホワイトアウト。よほど悲惨な目にあったと思われますな」

とは、地元の経験登山者たちの言葉。

名古屋出身者として、見ておくべきじゃないのか?
悪魔の甘い声が、ある日、耳に届いた。

おうよ、行ってやろうじゃねぇの!

ということで、いざ! 初登山!
ビギナーらしく、ここは4名でパーティーを組み、遭難対策もバッチリだ。


名古屋の文京地区に、神々しくそびえ立ち、
ロッヂ風の洒落た建物の前に、勇敢なる挑戦者たちが群がっている。

ここは魔界かオアシスか?
扉を開けても、まだまだ群がる人々。
じっと周囲を見渡しているうちに、耳の奥でゴングが鳴った。

まずは目を凝らしてとくとご覧あれ。



めくるめくミステリアスなネーミングに、一同、早速凍りつく。
スタッフのお兄さんに「これって、何が入ってます?」と聞いてはみたが
困ったような顔をされるばかり。

いかんいかん。
ここは、どーんとアタックをかけねば、挑戦者の名折れじゃないか!

店では、一人一品注文が大前提だ。
だが、他の席へと運ばれる皿を横目で見て、作戦会議。

まずは、名物たる一品を注文。
甘い口を癒す、塩気(と思われる)一品を注文。
奇峰らしいドリンクを頼む。
そこで、デザートを攻めるかどうかは、後で考えよう。

策は決まった。

①モモヒキ
シンプルないでたちだが、侮る事なかれ。
じわじわとスイートな味が攻め寄せてくる。
お茶請けは名古屋じゃ当たり前に付いてくる。


②クリームソーダ、コーヒーフロート、オレンジフロート
ジョッキサイズのドリンクを、がっぽりと覆い尽くすアイスが素晴らしい!

準備運動はこれまで。
そしていよいよ、登山開始だ!

③甘口スパゲッティの大定番:甘口抹茶小倉スパゲッティ
見よ、この見目麗しい雄姿を!
抹茶がスパゲッティに練りこまれ、生クリームと小倉が鎮座する。

正直、見てまず萎えた。
隣席の家族連れは常連らしくても頼んだことはないとのこと。
そんな常連ですら、躊躇してしまう一品こそが、これだ!

もぐもぐ、もぐもぐ
温かい・・・当たり前だが、見た目のスイーツに惑わされ、頭が混乱する。
「これは、ホットケーキ的な味だな」
パーティーの一人が口にした言葉に、一同、天の啓示のような気持ちになる。

そうなのだ、ホットケーキに近い。
だって、ホットケーキもスパゲッティも小麦由来じゃないか!
そうなると、見た目もキュートに見えてくるから驚きだ。一気にフォークが止まらなくなった。
そして・・・

ほら、ご覧のとおり♡

口が甘くなったので、次は塩気を。
④アボカドとツナのピラフ

適度な塩気にアボカドが入ってるなんて、ある意味ふつー?
と、思えてくるから、驚きだ。

ちなみに、これらの量は大盛だ。
すでに腹は満ちている。が、となく、パーティ一同、もっと堪能すべきじゃないか、
いや、口直しに下山すべきじゃないか、という逡巡に入った。

1、下山する
2、謎のロバライスをせめてみる
3、トマトパフェをデザートにする
4、ナマズスパに手を出してみる

そしてジャンケンポン。
神が出した結論は、トマトパフェだった。

これにはトマト好きのメンバーが狂喜した。
「トマトなら、おいしいに決まってる」と。

⑤イタリアントマトパフェ

かわいらしいじゃない? 赤いトマトと白いアイス&生クリームがカラフル。
そして手を出してしばらくすると、一同、無言になった・・・。

トマトは甘い。みずみずしく甘い。しかし、その甘さは、トマトやアイスや生クリームだけじゃない、何か秘密の甘さが加わって、猛烈な甘さが口の中に押し寄せてきた・・・。

恐るべし、マウンテン。
やはりここは魔界なのだろう。

みなさまもお出かけになる際は、くれぐれも一人では登山しないように、お気を付けあれ。

(teamまめ・佐藤さゆり)