威風堂々とした赤い鉄橋が架かっている。
なんだかお馬さんが向かい合って座ってるような形で、ちょっと愛らしい。
ところが突如、真ん中がゆる〜っとあがっていき、下がっていった。
実はここ、その姿の通り「昇開橋」というのだ。
昭和10年に竣工した旧国鉄佐賀線の鉄橋で、昭和62年まで可動していたという。
今も通れるというので、ちょいと足をのばしてみた。
昔のホームもちゃんとあった。 |
日本機械学会(というものがあった!)が認定する「機械遺産」だ! |
どどーん。
この鉄橋は、全体で約507m!
真ん中の可動部分だけでも24mと東洋一の規模だったという。
鉄塔の高さも30mと、天を仰ぐよう。現存する可動橋としては、日本最古の鉄橋だそうな。
ほほうと見とれていると、橋の番をしているおじちゃんが、門扉を閉めた。
え?動くんですかーーー?
船、通るんですかー?
「今は観光用に動かしてるだけん」と笑う。
おじちゃんと話しているうちに、するするっと音もなく橋が動き出した。
いやはや圧巻!
おじちゃんの「昇開橋」愛に満ちたマニアック解説も素敵だ。
国の重要文化財ともなっているだけのことはある!
さてこの橋のたもとに、行きには気づかなかったこんなものが。
筑後川が隔てる佐賀と福岡を、タワーブリッジがしかとつなぎ結んだことから、
ここはいつしか、昇開(運)橋と呼ばれ、密かに(?)パワスポとなり、
人々が遠方から詣でにやってくる。
しかも、橋の下の小さな無人島は通称「宝島」と呼ばれていて、
どうやら古から宝を呼び寄せていたと伝わるんだとか。
縁結びに、開運、宝当と、福々しいご利益がずらりと並んだとあっちゃ、
拝まねばなりますまい。
これからも、楽しい縁がいっぱい結ばれますように。パンパン!
(teamまめ/佐藤さゆり)